補償導線の被覆色について
補償導線の被覆色について
補償導線には青、黄、茶、紫、灰など、さまざまな被覆色があります。
これらの色が多様である理由は、JIS(日本工業規格)、IEC(国際電気標準会議)、ASTM(米国材料試験協会)などの規格に基づいて色分けが定められているためです。
ここでは、当社のウェブサイトに掲載されている補償導線の型番に関する種類と色についてご説明します。
補償導線の種類と色
JIS C 1610-1995規格には、色区分1および色区分2が定められています。色区分2は1981年度版までJISで使用されていた色であり、1995年の改正時に、色を一度に変更すると表面被覆の異色同種品が混在し、支障をきたす恐れがあったため、IEC規格と整合性を取るために色区分1を採用しました。一方、1995年の改正規格前の色は将来的に廃止することを前提に、色区分2として残されました。
JIS C 1610は2012年に改正され、現在はIEC規格に準拠した色分けが採用されています。
極性の識別方法
以前、補償導線の極性識別には、+端子に赤、-端子に白の色が使用されていましたが、JISの改訂により、現在では+端子はシースと同じ色、-端子はすべて白となっています。
現在、国内ではJIS C 1610-1981規格(色区分2)からIEC準拠の色区分1への移行が進行中です。実際の製造現場では、徐々に色区分2から色区分1への移行が進んでいます。
また、海外輸出品については、ASTM規格に基づいた色分けが求められることもあります。
注意点
このように、色については規格によって異なる基準が設けられており、現場で使用する際には十分な注意が必要です。