熱電対と測温抵抗体とリード線について
熱電対と測温抵抗体とリード線について
温度計測には様々な仕様の温度センサーが用いられております。
今回は福電で製造・販売を行っている熱電対と測温抵抗体及びそのリード線についてご説明したいと思います。
熱電対について
2種類の異なる金属線(合金線)の両端を接合し閉回路を作り、その二つの接続点に温度差を与えるとこの回路に電圧が発生し微少な電流が流れます。
この温度差によって発生する電圧を熱起電力と呼びます。この熱起電力は導体の長さや断面積、途中の温度分布には影響されない性質を持ちます。
そこで、一方の接続点の温度を一定温度に保っておき、起電力の値を測定する事により、もう片方の接続点の温度を知ることが出来ます。
この原理を利用して対象物の温度を測定出来るようにしたものが、熱電対と呼ばれるセンサーになります。
以前にも熱電対についてブログを書いておりますので下記リンクからご覧いただくことが出来ます。
測温抵抗体について
金属の電気抵抗が温度に応じて変化する性質を利用した温度センサーになります。温度が上昇すると抵抗値が増加し、逆に温度が下がると抵抗値が減少します。
測温抵抗体の感温部の材料には、白金(プラチナ)が使用されることが多く、安定性と精度が高く工業用温度計測に広く使用されています。
測温抵抗体と計測機器を接続する際の結線方式は2導線式・3導線式・4導線式があります。一般的には3導線式が最も多く使用されます。
リード線について
熱電対には専用のリード線である補償導線を使用する必要があります。補償導線は熱電対で発生する熱起電力とほぼ同等の熱起電力を補償するもになります。
銅線を使用したり、熱電対の種類を間違って配線された場合は誤った温度を表示する可能性が御座いますのでご注意下さい。
また補償導線には+-の極性がありますので極性に関してもご注意下さい。
熱電対の特徴として断面積に影響されない性質を持っておりますので、補償導線をご選定の際は配線する場所や距離、柔軟性などを考慮して断面積を選定して下さい。
測温抵抗体のリード線にはCVVやVCTF・MVVSなど一般的なリード線をご使用することができます。
3導線式の場合、3本とも同じ種類の線(同じ断面積)で同じ長さのものを使用してください。線の種類や長さが異なると誤差の原因となります。
耐熱性や耐薬品性など一般的なリード線ではご要求を満たすことが出来ない際は福電へお問い合わせいただけますでしょうか。
ご要求を満たすことの出来る製品をご提案致します。
最後に
福電では各種熱電対・測温抵抗体の製造・販売を行っております。新規でご使用を検討されている場合や既存製品に不満を感じておられる場合など、お困りのことがあれば福電までお問い合わせ下さい。
センサーに限らずリード線もオーダーメードで製造を行っております。耐熱性や耐薬品性など特殊な環境下で使用される場合など一般的なリード線では満足いただけない場合は福電へお問い合わせいただけますでしょうか。
ご要望に合った製品をご提案させていただきます。
お問い合わせは下記リンクよりお問い合わせをいただけますでしょうか。